前回・前々回で、「開業費の範囲」と「具体的な処理方法」についてみてきました。
今回は「開業費の任意償却を利用して節税する」についてお話しします。
前回の『開業までにかかったお金はどうなる?その2』で述べたように、
開業費は任意償却を選択することでいつでも経費化することが可能です。
そのため、その年の最終的な利益(所得)から償却する額を決めることになります。
どういうことかというと・・・。
所得税は“超過累進税率”といって、所得が大きければ大きいほど税率が高くなります。
逆に、所得が小さければ小さいほど税率が低くなります。
ですから、赤字だったり所得が小さく税率が低い年に開業費を経費として所得を減らすよりも、所得が大きく税率が高い年に開業費を経費として所得を減らす方が節税につながるのです。

開業した年からしばらくは、まだまだ赤字が続く場合もあるでしょう。
その場合は大きく利益が出て、所得が大きくなる年まで償却を保留しておく。
そして税率が高くなる年に開業費を任意償却する。
利益が出て税金が多い年に開業費を任意償却する
非常に有効な節税対策となります。
黒字になった年の資金繰りと合わせて検討していくことが大切です。